ITスクール、システム・インテグレーション、人材コンサルティング、Webマーケティングを中心に、セキュリティ・ソリューション、広告事業なども手掛ける株式会社エスアイイー(以下、SIE)。
この会社が、どんな今を、どんな未来を見据えているのか?!社員の「目」を通じて紹介する。今回の「目」は、教育サービスプロバイダー事業部部長兼・システムアーキテクチュアナレッジスクールマネージャーの指野大和。彼の目を通じて、今、システムエンジニア(以下、SE)という職業を選ぶかどうか、IT企業・SIEという会社を選ぶかどうかを迷っている方へ、その選択をする上でのヒントをまとめてみる。
初めからIT企業を目指していたわけではない。
法人と個人の顧客に対するIT研修を行う「教育サービスプロバイダー事業部」の部長であると同時に、SIEのITスクール、System Architecture Knowledgeのスクールマネージャーとして、4人の部下とともにその運営・管理をまとめ、教室の環境作りなどを行っている指野。大学院では、ITとは全く関係のない、政治学や行政学を学んでいた。当時の彼の就職第一志望は、「国家公務員」。公務員試験のための勉強をしながら、一般企業も並行して受けていたが、残念ながら第一志望の夢はかなわず、迷った末に選んだのは「金融業界に特化したIT企業」。
『 一般企業に行くか、就職浪人をするか、迷った末に、選んだのがそんな企業。たまたま学生時代にIT企業でインターンシップをしていた経験から、そんな職業を選びました。ということで、最初からIT企業を目指していたわけではありません。』
そんな指野がSIEに辿り着くまでには、もう1社の存在も関係している。金融業界に特化したIT企業を1年半で退社した後、彼が選んだのは「個人指導塾」。教室長として3年ほどを過ごし、本社に異動。全社の業績管理に加え、社内SEの業務も担当。さらに並行して本部長秘書の業務や、アルバイト採用チームにも所属し複数業務を並行して行っていた。教育の現場に携わり、秘書やアルバイト採用を通じて様々な人との関わり合う。そんな経験をしている時に目にしたのがSIEの求人だった。
『 募集していたのはスクールマネージャー。もともと教育には興味があって個人指導塾で働き、さらに学生時代のインターンシップや前職の経験もあり、その両方の知識を使うことができるIT学校でのマネージメントは、すぐに興味を持った職業でした。入社後に聞いた話では、SEを専門にやってきた方がスクール担当になるケースがほとんどで、教育現場からスクール担当になったのは、初めてのケースだったようです。』
一人一人の状況に応じた対応を大切にしている。
現在25~30名の講師が、30ほどのクラスを展開し、個人の顧客が約40名、法人研修も併せると、数百人が学んでいるSAK。SIEに入社すると、ここでSEとしての知識・技術を学ぶことができるが、現在「ITスクール」というと、完全にオンライン上で完結する教室から、基本的には動画で学び、分からないところだけ質問できるスクールも多い中、SAKは「対面での授業」にこだわりを持つ。運営の責任者としての指野を支えているのが、SEとしての経験よりもむしろ、「教育現場」での経験。塾の講師を経験したことで、「教えるやりがい」はもちろん、「教える大変さ」も理解している。そんな両面から見ることができる経験が、運営側としてだけではなく講師陣を相手にする場合も役に立っている。そしてその様々な立場から物事を見ることができる経験は、スクールとしての生徒へのアプローチにも活用されている。研修内容や設定するゴールによっても異なるが、平日に行われているクラスの大半が、1ヶ月で完了する。1ヶ月集中して受講すればそれが終わった段階で、ほぼ現場で一人で業務が行える状態になれるが、生徒に対しては「各生徒に合わせて丁寧に接すること」が徹底されている。
『 生徒さんごとの「将来こうなりたい」とか、「こんな資格を取ってステップアップしていきたい」など、一人一人の目標・状況を把握した上で対応するという部分は、講師部としても、運営側としても大切にしている。受講してもらう生徒さんそれぞれの進捗状況をチェックし、「成果が出た」という感情、「このスクールに通ってよかった」という感情、両方の感情を持ってもらえるようなスクールです。』
そんな運営方針もあり、受講生から寄せられる反応で多いのが「SAKに相談してよかった」。スクールに寄せられる様々な相談に対し、親身に早いタイミングでアクションを起こすこと、そして各研修の中も、理解状況、キャリアに応じて、直接表情を見ながら指導していく点も、そんな評価につながる1つの要因になっていると思われる。
さらにSAKの強みは全講師が「現役エンジニア」であることも挙げられる。「今現在」の現場を知っているからこそのアドバイス、例えば「自覚を取る上ではこんな知識が必要。ただ現場ではあまり使われていない。」など、各受講生に応じたメッセージを送ることができ、昔から蓄積されてきた知識と、最新のトレンドも取り入れた研修を行うことが可能となっている。
『 研修自体で意識していることの1つが、きちんと現場で使える知識を身につけてもらうこと。資格を取るだけではなく、仕事をしていく中で、分からないことをどのように調べたり、相談したらいいのか、そんな力も身につけてもらいたい、そんな指導方針もあるので現場に出てすぐに活躍できたり、問題にぶつかった時にも早期に、ある程度は一人で解決できるSEに育ってもらえます。』
ちなみに現在人気の資格は、CCNA、CCNP、LPICの3つ。特にインフラ・エンジニアとして就職する場合は、CCNA、LPIC、いずれかの資格を持っていると書類選考も通りやすい傾向があるとのこと。エンジニアの仕事内容、もしくは資格試験に対して勉強した内容に対しての直接的な質問に対しても、割と詳しいところまで面接で答えられる。エンジニアとしての最初の段階でのスキルを証明するには、最適な資格だと言えそうだ。SAKではこれらの資格も1ヶ月ほどで試験対策することができる。
今後も求められ続けるSEという職業。
例えば、日頃手にしている携帯電話のアプリ。例えば、近ら順番で洗って、流してという洗濯機の設定、日常のあらゆる場面でエンジニアが作り出す技術が使われているこの世の中、電気・ガス・水道の次はインターネットといわれる現代において、IT業界の「見せ場」は相変わらず増え続けている。人手不足と言われて久しい業界だが、「未経験でもいいから人手が欲しい」という企業も数多くある。
『 特に、この先絶対なくならないと言われているのがインフラ・エンジニア。今後働き手はより不足し、求められ続けると思う。今後職そのものがなくなっていくモノもあると思うが、そうならない1番の仕事が「エンジニア」だと思う。業務の楽しさはもちろんあるが、求められ続ける喜びもある。』
そんなエンジニアに、今求められているのは、「物事を1から考えて設計できる力」。AIが発達してきた現在において、プログラムを書くという行為は、AIに任せられる可能性が大きい。ただし、「〇〇をするために、●●が必要だ」、「そのためにはこういう手順で設計してモノを作るべきだ」という判断は、人間にしかできない。そこを体系的に考えることができるエンジニアが必要とされている。一方で、IT業界に入ってくる人材として一番多いのが「未経験で、新卒以外の人」。転職はしたい、ただ、ITの知識・経験は何もない、というパターンが多いとのこと。まずは入社して、それから必要な知識・技術を身につける。そんな就職のカタチが許されているのもIT業界の特徴かもしれない。
考えていることをカタチにしやすい会社。
IT研修を行う「教育サービスプロバイダー事業部」の部長であると同時に、ITスクール=System Architecture Knowledgeのスクールマネージャーでもある指野。彼がSIEの門をたたいたのは、「教育とIT。自分が興味がある両方のことをできる」という理由であったが、実際のSIEはどのように映っているのだろうか?!
『 その印象としては、大きく2つある。1つは、割と自分が考えていることをカタチにしやすい会社だと思う。何かを提案したときに、頭ごなしにダメ、と言われることは基本的にはなく、それぞれの立場で検討し、アドバイスをくれる。その裏返しの部分もあるが、いろいろと決まってないことも多く、ルールがない分自分たちの思い通りにできる、という見方もある。』
エンジニアとして入社する場合にはどうか?「あらかじめエンジニアとしてのスキルは求められていない」と指野は言う。それよりも、IT業界に対して強い興味があること、あるいはこんなエンジニアになってみたい、エンジニアになってこんなモノを作ってみたい、そんな思いの方が重要だそうだ。知識がないとか、そこは気にせず、とにかくチャレンジすること。一人前のエンジニアになるためのサポートは、入社後にしっかりスクールでしてもらえる。
最後に、指野が思う、「IT業界に入ってくる前にしておくといい」というモノは?
『 個人的な意見だが、「Plan=計画」、「Do=実行」、「Check=評価」、「Action=改善」ではないが、仕事におけるPDCAを回す、というところを、不安の勉強のシーンでも習慣づけること。スクールの試験対策の勉強でもそうだが、一度間違えた問題に対し、次はどういう対策をして試験に臨むのか?!そういう部分で自分なりのやり方を持っていると、資格の対策や、初めてのエンジニアとしての勉強をしても、取得しやすいと思う。』
法人と個人の顧客に対するIT研修を行う「教育サービスプロバイダー事業部」の部長であると同時に、SIEのITスクール、System Architecture Knowledgeのスクールマネージャーとして、4人の部下とともにその運営・管理をまとめ、教室の環境作りなどを行っている