ITスクール、システム・インテグレーション、人材コンサルティング、Webマーケティングを中心に、セキュリティ・ソリューション、広告事業なども手掛ける株式会社エスアイイー(以下、SIE)。

この会社が、どんな「今」を、どんな「未来」を見ているのか、 「社員の目」を通じて紹介する。
今回の「目」は、ITソリューション事業部の足達義貴。
「運用ヘルプデスク」というシステムを使用するユーザーに近い立場から、現在のIT業界の現場について語ってもらう。

人とシステム、人と人 の間を取り持つ役割

--まず説明してもらうのは、足達が担当している「運用ヘルプデスク」について。日々どのような業務を行っているのだろうか。

足達『病院に在籍し、医師、看護師、医療事務が使用するシステムに関する問い合わせ、またはトラブル対応業務をしています。主なシステムは「電子カルテシステム」となります。ただし、心電図、検査システムなどほか、様々な医療システムを、その中心でつないでいるのが電子カルテシステムですので、結果的には院内で使用するシステムの総合的な問い合わせを受けることになります。いわゆるなにかを開発したり、構築したり、という業務ではなく、病院内で導入された専門システムを運用する業務です。』

足達さんの主な1日

基本的には8時30分~17時30分の勤務

午前 ● 9時までに院内のすべてのサーバーの状況を確認
● 職員の方々からの問い合わせを確認
● 各問い合わせへの対応
・システムの使い方の説明
・不具合が起きている部分の修正など
午後 ● 院内の様々な部署、SEとの連携を進める
・問題や課題の共有など
● 管理しているPC周辺機器の状況確認
● 院内のシステム会議に関する資料作り

足達『病院では、システムの更新にあわせて、ある程度ルーティーンが決まっています。例えば、新しく電子カルテシステムが病院に導入されたとします。そこからの業務としてまずは、医師や看護師など病院職員様へシステムの使い方を説明することがメインとなります。その後3~4年たつと、いろいろな機器に不具合が出てくるので、それらを修理したり、交換する作業がメインとなってきます。そして数年後、また新しいシステムに更新していく、というサイクルの繰り返しとなります。システムの状況に合わせて、業務の内容が変わってきます。』

--足達さんには「Sリーダー」という肩書がついていますが、この「Sリーダー」の役割は何でしょう?
足達『チームの代表者という立ち位置が「Sリーダー」です。私が担当しているチームには、病院現場に配属されているメンバーが、合計6人が所属しており、1つのお客様から、複数の病院に対するお仕事を頂き、チームメンバー6人がそれぞれの病院現場を担当し日々現場に出向しています。Sリーダーの活動としては定期的にメールでのやり取りや、リモート面談で現場状況の話を聞くことで、メンバーが心身ともに現場で健康的に働くことができているのかを確認し、トラブルがあれば営業やお客様と連携して、トラブル解消に動きます。その他、チームメンバー全員で集まる報告会を開き、お互いの知識を共有する場を作り、知識の共有ができる環境を提供する活動を実施しています。また、お客様より人員に空きがある病院の情報を聞いた際には、営業部と連携しSIEの社員をお客様へ提案し、社員が新しく参加できるような現場の確保につとめています。』

インタビュー|足達 義貴 ITソリューション事業部

ITエンジニア / 運用ヘルプデスク という職業について

2016年のSIE入社以来、医療の現場で数多くのエンジニアの方々と接してきた足達。彼の目には、「ITエンジニア」という職業は、どのように映っているのだろう?

--ずばり、ITエンジニアって、どんな職業でしょう?!
足達『ひと口に「ITエンジニア」といっても幅広く、いろんな業務を行っているエンジニアがいます。プログラムを作る人、サーバーの設計・構築をする人、セキュリティ診断をする人、いろいろなタイプのエンジニアがいますが、私が担当している業務は、システムを使用するユーザーに寄り添い、運用補助をする仕事です。技術的な仕事も、もちろんありますが、システムを使う相手が思うこと、悩んでいることを引き出し解消してあげる事が主な仕事だと思っています。ただこれは、ユーザーに近いところで仕事をしている私達のような運用ヘルプデスクだけでなく、それこそプログラムを作る人やサーバーを構築したり、設計したりする人にとっても大切なことだと思います。結局どんな仕事であっても共通することですが、お客様が今なにを考えているのか、疑問に思っている事、悩んでいる事。そこに気付いてあげる事が「仕事」だと考えています。』

--ITエンジニアの中でも、運用ヘルプデスクを担当していていい部分はどんなところですか?
足達『私達の周りにある「システム」、あるいはITの技術は日々進歩しています。そういった「システム」を相手に、日々の業務をつとめていると、自然とITに関する知識量が増えていくことになります。時代のニーズに合わせて常に進歩・変化しているシステムやサービスを取り入れている医療現場にいるからこそ、そこで得られる知識がある。また、自然と得られるモノだけでなく、その変化についていけるように、日々自身のスキルを上げていく努力も必要で、自分の成長につながるという部分でも魅力的な職業です。』

--今、現場で求められているエンジニアは、どんなタイプの方でしょう?
足達『今私が担当しているお客様に対しては、入社してまもない未経験者を提案することが多々あります。知識・技術をあまり持ち合わせていない人に対して、お客様が何を求めるか。例えば、基本的なオフィス・ソフトを使えること。元気がよかったり、コミュニケーションが取れる人であったり。専門的な知識・技術がなくても、それがわかった上で、お客様が現場で知識や技術を教えてくれる、という関係性ができています。そういった関係ができているからこそ、教えて頂く上でコミュニケーションがしっかり取れるとか、向上心があるとか、そういった部分が求められることが多いです。』

--足達さんはSリーダーという立場から、チームの方々を評価する場面もあるかと思いますが、どのようなところにポイントをおいて、チームの方々を見ていらっしゃるんでしょう?
足達『いろいろありますが、大きなところでは、「報連相(報告、連絡、相談)」をしてくれる方については、ありがたく思っています。私は立場上 お客様担当者、あるいはお客様の会社のスタッフの方々とコミュニケーションを取る場面が多くあります。そこでお客様からチームメンバーについての話題で、「知らなかった」という話が出てくると、チーム、あるいはSIEという会社としての信用問題にもなりえます。同じチームですが、個々がそれぞれの病院現場で仕事をしていることから、チームメンバーと顔を合わせる機会があまりないからこそ、どんな小さなことでもいいから、日々コミュニケーションを取ってくれる人には助けられています。また、そんなコミュニケーションを取ることができる方は、現場でもお客様に評価されていると感じています。この仕事は自分一人でできる仕事ではなく、周りの人たちと手を取り合ってはじめて成立する仕事です。報連相は私にとって大切なサポートになりますので、コミュニケーションが取れるということは私にとってとても重要なところです。』

インタビュー|足達 義貴 ITソリューション事業部

SIEって、どんな会社?!

足達は、保育系の大学を卒業後、配達弁当の会社、建築設備の会社、梱包資材製造の会社など、様々な会社を経て、5社目に入社したのがSIE。様々な業種の会社を見てきた足達は、SIEについて、どのように感じているのだろうか?

--足達さんから見たSIE、どんな会社でしょうか?
足達『一言でいうと、可能性の「幅」が広い。自分もそうですが、とにかくいろんな経験をしてきた人が、たくさんいる会社です。私は、人の数だけ会社に可能性があると思っていて、まさにいろいろな未来が待っている会社だと思っています。入社することで自分の可能性からいろいろな未来を描ける会社です。』

--これまでに様々な業界を経験されてきた足達さんですが、今その経歴が役に立っているコトはありますか?
足達『これまでの職場では、特別な技術が必要な仕事は1つもなく、基本的に営業職でした。商品を販売する為、お客様に営業する中で、専門的なことはわからないなりにもお客様とコミュニケーションを取り、お客様に寄り添う気持ちをもって関わると、次第にビジネスにつながっていくことが分かりました。この辺りの「お客様との接し方」は、今でもとても役に立っています。「お客様に寄り添うことがビジネスの基礎」だと考えていますので、技術や知識がなくてもエンジニアとしてこの会社に入る、という事にも挑戦できたのではないかと思っています。』

--さきほど、ITエンジニアにもいろいろなタイプがある、とお話し頂きましたが、「フリー」でお仕事をされているエンジニアの方もいます。「会社の社員」としてエンジニアをやる利点は何でしょう?
足達『なによりもIT未経験者の方でも人とのコミュニティを獲得しやすいことだと思います。会社に入社した段階で「同期」というコミュニティに入ることができます。そして入社後は、研修を経て、現場に配属されるわけですが、例えば私が働いている病院現場に配属されれば、そこでは、私と関わりあるコミュニティがすでにありますから、コミュニティに入りやすいかと思います。つまり、努力は多少必要かもしれませんが、友人や同僚など、横のつながりが容易にできます。何か分からないことがでてくれば、「教えてもらえる」環境がコミュニティにはあります。それが会社の社員としてエンジニアという職業に就く強みだと思います。また、私が所属しているITソリューション事業部でよかったことといえば、分け隔てない方が多いことです。その関係から、社員同士が近くなる活動も多数あります。人の数が多い分、いろんな種類のサークルがあったり、いろいろな先輩、いろいろな後輩、いろいろな上司と出会える機会も多いのがいいですね。』

--最後に、このサイトを見ている方に、メッセージをお願いします。
足達『自分も「未経験者」という立場で、このSIEに入社しました。今のみなさんと同じように、会社のHPの先輩たちの紹介を見て、挑戦してみようと決断しました。なんでもいいので、この業界にチャレンジしてみたいと思う気持ちが自分の中にあるのでしたら、あとはチャレンジしてみることが大切だと思います。何事も楽しんでチャレンジすることが大切です。いままで自分がやってきたことを過小評価せずに、どんどんSIEにアピールしてみてください。SIEという会社自体は東京にありますが、実際に担当できる現場は、東京以外にも沢山あります。私も千葉の端の方に住んでいるんですが、現在は、千葉県内の病院現場を担当しています。ぜひ東京にお住まいでない方も挑戦してもらいたいと思います。』